CSS and HTML, to make with JavaScript, iBooks e-book rich / HISAMATSU Shinichi
先日、『電子書籍は「Sigil(シジル)」で作成してはいけない――「EPUB2」と「EPUB3」の存在』でも紹介しましたが、電子書籍を出版するのなら「不正チェック」は必須の作業です。
「KDP」の不正チェックはザルもザルですが、「iBooks Store」や「Google Play Books」は決して許してくれません。エラー皆無の電子書籍を求められます。
不正チェックの代表的なサイトに以下があります。
EPUB Validator (beta)
http://validator.idpf.org/
電子書籍(EPUB)を出版する際は必ず利用するサイトですが、非常に便利なのに「容量制限」があり、「10MB」までしかチェックすることができません。
全て画像で作成する写真集や漫画、電子雑誌などであれば、優に「100MB」を超える電子書籍(EPUB)になります。
以下では、「10MB」を超える電子書籍(EPUB)の不正チェックを行う方法を解説します。
IDPFが開発した「epubcheck」というツールを使います。Google Codeに公開されています。オンラインのサービスではないので、ダウンロードが必要です。
平成26年6月24日現在では「epubcheck-3.0.1.zip」をダウンロードしてください。
このツールは「コマンドライン」で使用するものなので、取っ付きにくい印象があります。しかし、電子書籍(EPUB)の不正チェックは必須ですので、この面倒は乗り越えていきましょう。
さらに面倒な話をしますが、このツールを実行するには「バージョン1.5以上のJava」が必要です。
「Java? 何それ? 心折れそう!」
という方もいらっしゃると思いますが、メゲズに、以下を参考に「Java」のインストールを行ってください。
Javaプログラムが実行できない! →「JDK」をインストールする
http://www.materialize.jp/art/android/6568/
「epubcheck」のダウンロードが完了したら、任意の場所へ解凍します。
以下が解凍した「epubcheck」の中身です。
一番簡単な方法は、このフォルダの中に「不正チェック対象の電子書籍(EPUB)」を以下のように置くことです。
コマンドプロンプトで以下を実行します。
「java -jar epubcheck-3.0.1.jar ◯◯◯◯.epub」
さあ、結果は!
上記の通り、見事、エラーはまったくありません。
Epubcheck Version 3.0.1
Validating against EPUB version 3.0
No errors or warnings detected.
この状態を目指して、この状態で電子書籍(EPUB)は出版しなければなりません。これは必須です。
以下は「WARNING」の例です。
以下は「ERROR」の例です。
正直、「WARNING」や「ERROR」を出したら、素人には修正は絶望的です。かなり勉強しないといけません。
何らかのサービスやツールを使用して電子書籍(EPUB)を作成して、それで「WARNING」や「ERROR」が出たら、もうその使用したサービスやツールは見限るか、製作者に問い合わせてみるくらいしか手段はないと思います。
意外と思われるかもしれませんが、WEB上にはこの「epubcheck」を蔑ろにしているツールやサービスが山のようにあります。それらが蔓延り続けている理由は、やはり最大手の「KDP」が不正チェックに甘々だからでしょう。
優良のサービスやツールを発見したら、また紹介させてもらいます。
電子書籍の作り方、検討もつかないあなたへ
なんと、PC標準インストールの「メモ帳」「ペイント」と、「WEBの無料ツール」だけで電子書籍は作成することが可能です。その方法が、ここにあります。
KDPでの出版方法から、米国所得税の免除まで、一から十まで丁寧に解説しています。
著者・アシベズヘア スペシャルインタビュー
http://www.materialize.jp/art/ebooks/5955/
写真集「OTAGO 大田子から、童心の欠片を」
2007年11月。
置き去りにした童心の欠片を探しに、僕は大田子に戻ってきた――。
日本の夕陽100選にも選ばれた夕陽の街・大田子を、独自の視点で表現しています。美しく懐かしい田舎の風景を、童心に想いを馳せながら楽しめる写真集です。
公式ページ
http://www.materialize.jp/OTAGO/
(平成26年6月24日 アシベズヘア@ashibehair_m/facebook/note/SUZURI)