近年、「時間栄養学」というものが注目されています。
第1回で、「体内時計」に基づいた生活リズムを習得しましたが、この「時間栄養学」は、その「体内時計/時計遺伝子」を考慮した、最新の栄養学です。
これまで栄養学といえば、食事の「量」や「栄養素」ばかりが着目されてきましたが、時間栄養学では、何をどれだけ食べるか、だけでなく、いつ食べるか、も非常に重要であると考えられています。
体内には時間帯によって量が増減するホルモンや、体内機能の活性・不活性が存在します。「体内時計/時計遺伝子」を認識することで、食物の消化・吸収・代謝等の最も効率的な行動が分かるようになったのです。
朝食に最適なタイミングは第1回で習得しました。では、夕食は、どのようなタイミングで摂るのが適切なのでしょうか?
■夕食は、遅くとも夜8までに終える
第1回に登場した、脂肪分を細胞に取り込み栄養を蓄える「BMAL1(ビーマルワン)」というタンパク質、これは22時から2時までの間に1日で最も増加すると紹介しました。夜中に食事して太るというのは、これが原因です。
22時以降の食事、そして22時以降に消化吸収が残る食事は、健康的な生活を送る上では、ご法度です。確実に肥満の原因に繋がります。
食物の消化吸収には最低でも「2時間」が掛かりますから、22時から逆算しても、遅くとも20時には夕食を終えている必要があります。19時前後が適切でしょう。また、塩分を体内に取り込む「アルドステロン」というホルモンは、16時から20時の間で体内濃度が低くなります。その為、この時間帯であれば、多少塩分濃度の高い食事を取っても差し支えがないということになります。
1.夕食を遅くとも夜8時までに終える
2.夜10時、寝る
生活リズムが不規則で、20時以降に夕食を取る今の私は、お世辞にもスリムな体型とは言えません・・・・・・。
■飲み会は分食で対応する
働いている人は、仕事の付き合いで飲みに行ったりすることもあって、20時以降に食事を取ってしまうこともあると思います。
そんな場合は、17~18時頃に、「分食」として軽い食事をしておくようにします。分食しておけば、飲み会での食べ過ぎを防ぐことができます。「BMAL1(ビーマルワン)」が増加する22時以降の消化吸収を極力減らすように対策しておくのです。
1.夕方6時までに分食しておく
2.夜8時以降の食事が少量で済む
私は逆に、飲み会が楽しみ過ぎて、たらふく食べて飲む為に、昼食を軽くしていました・・・・・・。
[出典]
順天堂大学医学部教授・小林弘幸
「太らない人は午後2時に食べる」と専門家が語る理由
http://jisin.jp/serial/%E5%81%A5%E5%BA%B7%E3%83%80%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%83%83%E3%83%88/diet/9249
大和薬品株式会社
「時間栄養学」で生活習慣病予防
http://www.daiwa-pharm.com/info/onko/453/
管理栄養士/料理研究家・植田夏代
第1回 時間栄養学を知っていますか? | サン・クロレラ健康BOOK|役立つ情報をお届けします!
http://www.health-sunchlorella.jp/shokuiku/shokuiku01/
(平成26年5月17日 アシベズヘア@ashibehair_m/note)