来場30000人を予測した「PINK TOKYO」の現実は4300人という儚いものだった

 2014年2月28日(金)から3月2日(土)までの3日間に渡って「PINK TOKYO 2014」という日本初の性の祭典が行われていたのだが、3日間の動員予測「30000人」に対して現実は「4300人」という散々な結果だったようだ。一日の予測「10000人」にも及んでいないんだから、主催者はだいぶナメていたんじゃないだろうか、日本で「性」を扱うということに対して。初日に訪れた報道陣も思わず「え、これだけ?」と声を漏らしたというから、大きく掲げていた自身のコンセプトに大敗した感じだ。

PINK TOKYO コンセプト
http://pink-tokyo.jp/aboutpinktokyo.html#h301

 豪華と謳われていた出演陣も、普通に生きてきた人にとっては響かないキャストだったと思う。小説家の新堂冬樹、AV監督の二村ヒトシ、LPC代表の北原みのりなど、普通の人ならまず知らないはずだ。対談などのトークイベントも無理やり豪華さを演出したかのような主軸の定まらない盛り上がりに欠ける内容ばかりだったし、出演者からもチクリと言われていたが、一徹などのエロメンを目当てに来た一般女性たちと、人気AV女優を目当てに来た一般男性たちと、アダルトグッズの売り込み/買い付けに来たバイヤーたちとに、会場は完全に割れてしまった状態だった。ハッキリ言って、何が目的の祭典なのか、分からない状態だった。これなら深夜のちょっとエッチなバラエティ番組を観ている方がよっぽどマシだ。エロメンを目当てに来た一般女性たちなんて、エロメンが引っ込んだらあっという間に会場から出ていったし、AV女優を目当てに来た一般男性たちはイベントもそっちのけで琥珀うたにケツバットやられて喜んでいた。

kohaku uta
ケツバットに興じる琥珀うた / ashibehair

 海外に匹敵するくらいの祭典にしたいのなら、来場者の立場からすれば、SODDMMなど大手にも参加してもらいたかったし、そもそもGoogle検索で「ピンク東京」と入力しても情報がほとんど出てこないプロモーションの陳腐さにも呆れてしまう。主催者はこの業界から嫌われているんじゃないかとすら思ってしまった。嫌われ者が勘違いして自分の力を誇示したいみたいな、渋谷のカリスマになりたいけど空回りする若者みたいな印象を受けた。

Google検索「ピンク東京」

 海外の祭典と大きく異なるのは、やはり日本人の「性」に対する意識によるところが大きいと思うし、簡単には拭えないと思う。日本ではとにかく「性」の話題はトップシークレットなので、グッズひとつを扱うにしても、恥ずかしさや滑稽さがどうしても付き纏う。作り手は冗談ではなく命をもちろん掛けているのだろうが、作り手自身が茶化さないと受け入れられない日本人の体質に限界があるように感じる。そういう体質を一気に変革させようというコンセプトの思い切った祭典だと認識していたのだが、ただ日本の現実を並べただけに過ぎない祭典になっていたと言わざるを得ない。まったくやる気を感じさせない海外ブースがあったのだが、たぶん、あまりの陳腐さに、日本の現状に呆れての態度だったんじゃないかと思う。

 そんな中、一社だけ気になったのが、「Shanghai Rosstar Import & Export Co., Ltd.」(中国・上海)という会社だ。スマホで再生した音楽や動画、音声と連携して振動する「Magic Motion」を紹介していたのだが、紹介していた女性の目は真剣そのものだった。この製品に命を掛けているのが説明の仕方からもヒシヒシと伝わってきて圧倒されるほどだった。だから逆にすごくかわいそうで、こんなクオリティの祭典に出てくれたことが関係者でもないのに申し訳なかった。

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会場入口付近で写真撮影に応じる愛須心亜 / ashibehair

 果たしてこの祭典で得られたものはあったのだろうか? 私には、これで日本が変わるとは思えない。

(平成26年3月7日 アシベズヘア@ashibehair_m

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