映画「俺はまだ本気出してないだけ」にも蔓延るアラフォー世代の「やりたいことやる教」

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 最近、アラフォー世代の間で「やりたいことやる教」が蔓延しているらしい。平成24年簡易生命表によれば40歳の平均余命は「41.05歳」だから、ちょうど人生の折り返し地点ということになる。私はまだアラフォーには到達していないのだが、いよいよ残りの人生も半分か、というところまで来ると、人生について真剣に見つめ直す機会にでも恵まれる(?)のだろうか。

 調べてみるとどうやらアラフォー世代の人たちは元々、「やりたいことをやるべきだ!」という思想が一気に広まった「自己実現志向」世代なのだそうだ。そういう潜在的な思想を抱えたまま会社員として燻っていたという背景がひとつにあるらしい。例えば脂も乗って勢いづいていた三十代の半ば頃には、リーマン・ショックや震災があって、独立への一歩を踏み出せなかった。じゃあ出世して今の会社で頑張ろうと思っても、ちょうど世代的に上司がバブル世代でまだまだ息が長いから、その出世も頭打ちで思うようにいかない。そうして停滞していたアラフォー世代の人たちは、景気も回復してきた今になって、自己実現こそが人生だ、ということを思い出してしまったようなのだ。

団塊の世代       ・・・ 1947年~1949年に生まれた65歳~67歳の人たち
しらけ世代       ・・・ 1950年~1964年に生まれた50歳~64歳の人たち
バブル世代       ・・・ 1965年~1971年に生まれた43歳~49歳の人たち
団塊ジュニア世代    ・・・ 1972年~1974年に生まれた40歳~42歳の人たち
ポスト団塊ジュニア世代 ・・・ 1975年~1981年に生まれた33歳~39歳の人たち
プレッシャー世代    ・・・ 1982年~1986年に生まれた28歳~32歳の人たち
ゆとり世代       ・・・ 1987年~1996年に生まれた18歳~27歳の人たち

 最近、映画版の「俺はまだ本気出してないだけ」を観たのだが、主人公の大黒シズオも42歳のアラフォー世代だった。やりたいこと、漫画家になることを目指して40歳にして突然会社を辞めてしまうこの主人公もまた、「やりたいことやる教」の一人だと言える。

 監督の福田雄一氏はバブル世代の人間だが、この映画はやりたいことをやることに対するリスペクトすら感じさせる批判の無い映画だった。主人公の娘もお父さんがやりたいことをやっている姿が見たいからといって家計を支える為にアルバイトも始める。後輩や友人も主人公に触発されて自分のやりたいことを求めて一歩一歩踏み出していく。そこには何の批判も待っていなくて、むしろみんなが笑顔で迎えてくれる。

まあこの映画はコメディーなので仕方がないのだが、現実では「やりたいことやる教」に対してはとても冷ややかで、上司たちは無謀だと呆れているという話だ。これまでの職歴とはまったく関係の無い職業に就く人も多いというから、無謀と嘆きたくなる気持ちは分からなくもない。「パン屋・蕎麦屋・うどん屋」が脱サラの代名詞みたいに使われるが、この3つのどれかを選ぶ人だったら、さすがに本気か? と私も思わず疑ってしまう。

一人につき一回だけ許された人生。思うように生きればいいと思う。

(平成26年2月25日 アシベズヘア@ashibehair_m

note版:映画「俺はまだ本気出してないだけ」にも蔓延るアラフォー世代の「やりたいことやる教」

映画「俺はまだ本気出してないだけ」にも蔓延るアラフォー世代の「やりたいことやる教」」への2件のフィードバック

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